完全に個人的なことですが、人生の分岐点となるストーリーを赤裸々に話していこうと思います。みなさんにとっての人生の分岐点とは何でしたか?自分の記憶を掘り起こしながら、読んでいただけたら何かの気付きに繋がるのでは?
それではスタートです!
第1章 誰も知らない
入学式の日、初顔合わせで1年A組に入室しました。
知らない人がたくさんいて、かなり警戒していたのを記憶しています。
なぜなら、自分はシャイで極度の人見知りだったからです。
それから短い行事を終え、親たちも教室の中に入り、なんだか歓談の時間が始まっていました。
そこで、1人の母親と男の子が話しかけてきた。
「こんにちは、Norris君」
僕はびっくりして、即座に自分の母親を見たのを覚えている。
「ほら、隣の隣に引っ越してきた〇〇君だよ」
と言われて少し落ち着きが戻る。
なぜなら、多くの生徒は近くの幼稚園上がりや保育園上がりで親同士も仲良く話している始末の中、
偶然にも入学前に一度遊んだことがある子だったからです。
実は、母がピアノの先生でその引っ越してきた子と友達の教え子がいて、その子の誘いで一度遊んでいたんです。
実は、この出会いが今でも関係が続く唯一の幼馴染という存在になっています。
それから、夢の小学校生活が始まります。
まずは、なんと言っても給食です。
自分は、本当に好き嫌いが多い子で、ほぼ毎日昼休みまで給食を食べていた記憶があります。
しかし、時間が過ぎると昼休みを遊びたい気持ちが多く働き、食べ切れるようになりました。
そして、シャイ、人見知りというのも、子どもたちだけの世界の中では、少し緩和される変な体質でした。
それも幼稚園ではリーダーのようなポジションとなり、みんなをまとめて遊んでいるほどでした。
その経験もあったからか、少しずつクラスメイトと馴染み始め、
大半グループができていた中でもリーダー的存在になり始めていました。
特に、その才能が開花したのが、体育の授業でした。
チームを作って、総当たり戦をする授業では、必ず優勝に導くチームワーク力を見せつけていました。
それは、2年生になっても負けず知らず。
ジャンケンで決めた偶然生まれたどんなチームでもチームワーク力を活かして優勝してました。
第2章 冒険者の迷子
2年生になると、好奇心がだんだん芽生えていきます。
また、自転車という世界が広がる最高なモノを使えるようになり、自分の地図に新しい道、場所が書き換えられていきます。
この道ってここに繋がってるのか!この場所は車で良く通ってる場所だ!なんてことが繋がり繋がり、
自分の地図が広がる感覚と好奇心は比例し、成長していきました。
そんな時に、良く友達と冒険と呼んで、行ったことのない道に行き、わざと迷子になり、
新しい見たことのない景色に遭遇する快感にハマっていました。
迷子になるのが当たり前だったので、ある方法を考えつき、毎回自力で帰っていました。
その方法とは、地元に立つ大きい塔のようなシンボルの建物があり、
いつもそれを目印にして、高いマンションの1番上まで登り、居場所を確認して、
迷ったら、高い建物に登って、確認をして、を繰り返して帰っていました。
そんな冒険をしている時に、仲の良い友達が転校してしまうことになります。
初めてのお別れで物凄く不思議で切ない気持ちでした。
当時は、よく理解できておらず、お別れ会の時はじゃあなぁ〜と笑顔のお別れ会を過ごし、その時を楽しんでいました。
しかし、本当にその次の日にその子が来なくなると、
何か今まで燃やし続けてきたものが一瞬で「しゅっ、、、」と消化されてしまったような感覚でした。
その思いは、数週間後まで引きずり、あいつともう一生会えないのか…と思っている時に、1つの噂を耳にします。
「6年生の〇〇くんがあの転校した友達のお兄ちゃんに会いに行く」という内容でした。
運良くその6年生とは知り合いで、その噂を聞いた次の日に6年生、5年生、同じクラスの友達と行くことになりました。
新たな冒険です。
目的地は、6年生が知っており、ひたすらついていきました。
6年生は、ママチャリでかなりのスピードで走っていたのをおぼえています。
ギアを最大限の6にして、やっとついていけるレベルでした。
そんなスピードで走っているとすぐに知っている地域は
一瞬で外国の土地に降りたったかのうような見知らぬ土地に変わっていきました。
そんなことを横目で確認しながら、40分走り続けました。
その頃に人生で降りたことのない長い坂を下ってる最中に6年生が一言。
「この坂を降りたら、ゴールだぞおぉぉぉぉぉ〜!」と坂を降りながら叫びます。
その一言に安堵していました、ただ一方その日は公文の日だということに気づく自分がいました。
そして、ようやく坂を降り続け、あるマンションに到着しました。
そこには、見覚えのある自転車がありました。
高まる期待と共にすぐそこにもう会えないと思っていた友達がいると思った瞬間に公文のことは完全に忘れていました。
いよいよ、ドア先の黒いボタンを押します。
「ピンポーン、ピンポーン」冷たい廊下に鳴り響きます。
……………
誰も出ません。
6年生の友達が一言。
「いないな笑」
愕然としました。
ここまで来て、誰もいない、、、
どうするのかと思いながら、6年生はまた続けて一言。
「ここは、〇〇県だから授業の時間が違うかもな、ちょっと待つか」
それからマンションの前で遊びながら、待つこと1時間。
空は夕暮れ模様。
その時間の経過を感じた時に、
「Norris!」
と自分の名前を呼ぶ声が!
間違いなくあのお別れした友達でした。
感動の再会で、お互い恥ずかしさを感じながらも、あの再会は印象に残る思い出の1ページになっています。
それから楽しい時間は、刻々と過ぎます。
もう日が落ちかけていました。
さすがに6年生の友達にそろそろ帰ろうと提案するも、6年生も久々の再会で
「まだいいよ、帰りたければ1人で帰りなよ」と言われしまいました。
さすがに、公文のことも思い出してきて、帰りが遅くて怒っている母親の顔が頭によぎります。
自分で帰れるかどうか確認するために、高いマンションを探し、屋上まで駆け上がります。
息を切らしながら辺りを見渡します。
しかし、あの目印となる塔は、どこにも見当たりません。
そこは、谷底と言ってもいいほどの傾斜になっている町で、1番谷底に近い場所でした。
今までの方法が通じないことに直面した瞬間、涙がこぼれます。
泣いていることにバレないように必死に涙を拭いながら、みんなが遊んでいるところに戻ります。
会えないと思っていた友達との再会の喜びと帰らなきゃいけないという絶望の恐怖で
よくわからない感情の状態にいたことを鮮明に覚えています。
しかし、人間は最後は恐怖に負けてしまうようで、どうしようとずっと考える時間が過ぎていきました。
そうすると、ようやく6年生が帰ると言い出し、友達にまた会おうと別れを告げ、
自転車を漕ぎ始めると、もう辺りは暗くなってきています。親の怒りへの不安が高まります。
ずんずんと進む帰り道も必死に6年生に着いて行きます。
みるみる風景は、ネオンが輝く街並みに変わり、こんな時間まで遊んだことがない自分は絶望と罪悪感でいっぱいでした。
ようやく知っている街並みに景色が変わっていき、必死で漕いでいると自宅に到着しました。
ゴクリと唾を飲み込み、恐る恐るドアをゆっくり開けました。
「ガチャ」
母親の姿は玄関にありません。
安心して中に入り、「ただいま」と声をかけると、一言だけ返事が来ました。
「遅い!!!公文は?」
中々怒らない母からの一喝を受け、もう無防備な冒険はやめようと決意しました。
「これから行く」と告げ、公文に行きました。
その後もその友人の家に遊びに行ったことは秘密。
そして、何より驚くべきことが、冒険の最中に友達の家への道のりは一回で全て覚えてしまったのです。笑
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