僕のデザイナーになろうとした原点は、大きく分けて3つです。
1つ目は、家庭環境
父が紙を扱う会社に勤めていたので、大量の紙が家にあるのが普通な家庭でした。
そこで、絵を描いたり、紙飛行機を作ったり、紙遊びが自分の遊びの中に当然のように加わっていました。
それに加えて、祖父母の家は、叔父さんがスーパーをやっている環境上、色々な人が出入りをします。
その中でも覚えがあるのが、銀行のおじさんです。
そのおじさんは投げたら、長時間遠くまで飛び続ける飛行機を作る天才でした。
会うたびに新しい紙飛行機の折り方を教えてもらい、チラシなどで散々折っていました。
そういった経験が自分の中の「作る」という行為に興味の火種が移ったのかもしれません。
2つ目は、海外のとある動画
小学生の頃にテレビ番組の世界まる見えで見たフォルクスワーゲンのプロジェクトのFun Theory という動画です。
当時は、デザインという見方ではなかったのですが、このプロジェクトの仕組みにとても惹かれました。
実際の映像がこちらです。
内容は、大体見てもらえれば、分かるものになりますが、ある公園で、ゴミが問題となり、どうしたら人はゴミ箱に楽しくゴミを捨ててくれるのか?というところが出発点となっています。そこで試行錯誤に考えた結果、ゴミ箱に音が鳴るセンサーを仕込み、公園に設置してみました。
そうすると、ゴミを拾って捨てる行為が楽しくなり、わざわざゴミを探して入れる人まで出て来るようになりました。
結果としては、ある1日の集計で72kgも回収ができたそうです。更には、普通のゴミ箱に比べて、設置距離が遠いのにも関わらず、41kgも多く普通のゴミ箱より回収できました。
楽しさというのは明らかに行動を変えてくれるものになり得ます。
これは、公園のゴミの問題を解決したデザインです。
こう言ったプロジェクトで人々を楽しませながら、より良い環境にできるエンターテイメント性に
当時の自分は興味を示したのだろうと思います。
3つ目は、高校のオープンキャンパス訪問
最後は、高校時代にの選択がきっかけとなります。
当時通っていた高校では、高校2年生になると、受験コースとして理系・文系の選抜コースが2組用意されていました。
入ることができるのは、成績上位者のみという関門がありました。
自分は、右肩上がりに成績を上げていったので、無事、理系コースに行けることになりました。
そこで、理系コースを選んだのは、当時は、理系が有利という社会の流れが起きていたので、安易に選択してしまいました。
(おそらく、自分は、文系よりなのかな?と今は思います。)
さー、そこで、次の選択がどの大学で何を学ぶのか?という問題です。
高校生のころは、安定した暮らしができれば、それで良いと思い、そこまで重く考えていませんでした。
そこで、オープンキャンパスに行くという宿題があったので、
部活のメンバーたちと名だたる大学を4〜5校ほど、見学しに行きました。
そこで、ある理系の大学の「デザイン工学部」という学科を見つけました。
そこでのカリキュラム説明会に参加したことが自分のデザインの道に繋がる一歩目でした。
内容は、「皆さんが使っているiPhoneをうちの大学で作るとしたらどうなるか?」のような内容でした。
そこで、デザイン工学部とは、ユーザーのためにあらゆる情報を精査し、細かく設計し、
ユーザーのために使いやすいデザインをするのに必要な内容を勉強する学科ということを説明していました。
その「ユーザーのために」という言葉が自分の中で非常に大事だと気づき、
デザイン系の大学に進学することを決意しました。
しかし、実は、中学校の頃からの夢があったんです。
それは、「教師になること」でした。
ただし、その当時から「モンスターペアレント」や教師になれず待機している先生たちがいるということを耳にして、
最終的に、教師とデザイナーという天秤で測ったところ、デザイナーという選択になりました。
それからは、実は、部活に熱中しすぎて、勉強よりも部活優先にしすぎて、
現役合格はできず、浪人を経て、デザイン系の大学進学しました。
この3つの点は、自分の人生の中でも揺るがない意志のひとつとなっています。
- 1 創作意欲・創造性
- 2 エンターテイメント
- 3 他人重視
みなさんの中には、揺るがない意志はいくつありますか?
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